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COLUMN コラム

2021.10.05

乱世において首里城を戦火から守った尚寧王が眠る “浦添ようどれ”

沖縄で琉球王の墓と言えば、世界遺産にもなった首里にある『玉陵(たまうどぅん)』が有名ですが、お隣浦添市にも王家のお墓『浦添ようどれ』があります。こちらの眠る第七代国王・尚寧王が即位した時代は戦国末期から江戸時代に突入する動乱期。天下を取った徳川幕府の幕命を受け、薩摩軍による琉球侵攻が始まります。奄美大島、徳之島を制圧し沖縄本島に上陸した薩摩軍に対し、小規模な戦闘はあったものの、王府による全面抵抗はなく、首都や首里城が戦火の憂き目を見ることはありませんでした。


浦添ようどれに続く階段です。結構急なので気を付けてください。


浦添ようどれの入口『暗しん御門』。かつてはトンネル状の通路でしたが、沖縄戦にて天井の岩盤は破壊されてしまいました。


昭和9年頃の暗しん御門。薄暗くひんやりしていて、地下通路を通って「あの世」へ行く雰囲気だったそうです。


現在の浦添ようどれは改修工事できれいに修復されています。


浦添ようどれの一番庭に到着です。墓室は岩盤に二か所横穴を掘り、前面を石積みで塞いだつくりになっています。


西室(向かって右側)が英祖王のお墓。「小窓からこっちを誰かが覗いていたら・・・」と想像すると怖いです。


東室(向かって左側)は尚寧王のお墓。


高台に位置しているため、お墓の反対側の景色は絶景です。

沖縄観光において歴史散策のメッカは首里城周辺になりますが、那覇以外にも今回ご紹介した『浦添ようどれ』や読谷村『座喜味城』、うるま市『勝連城』北部には『今帰仁城』などがあります。ドライブがてらにいかがでしょうか?

U-MORE Inc. (Tokyo, Japan)